体験談V 心霊の世界
FILE 201【古戦場】 
全国各地に古戦場があります
歴史に残る合戦地もあれば
知る人の少ない悲劇の地もございます。



山歩きなどで迷って行き着いた先に、
不思議な石塔や石積みがあったと言う体験談や話しは良く聞きます
迷うのも、導かれた結果である事が多いのですが
それらは後の話しで、呼ばれたのかもしれないとなるのでしょう。
迷わされたにしても、導かれたにしても
浮かばれぬ思いが未だ成就していない結果かもしれません。



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どの地にもたいていは、その地で勢力を誇る豪族などがいたものです。
戦の世では、当然その豪族や衆が戦乱に巻き込まれています。
(もちろん戦争も同じです)
戦乱の中で敗れたり追われながら落ち延び
人里離れた山間部で身を隠しながら
時には集落に近いところで地の者として
また一つの寄り合いとなったり
中には少数で転々と居所を変えながら
そうして落ち延びた人々がどれほどいた事でしょう。
追手や落ち武者がりで命を落とす者
食べる物もままならず、病で命を落とす者
裏切りや騙されて首を落とされる者
交錯する思いの強さが、体朽ち果ててまで残る場所が転々と存在します。

何不自由ない現代の中で、ふと入り込んだ土地で出会うその思いを
目の当たりにした時、胸の痛みを抑え切れません。
長い時をその状態でわけですから、その訴えも分かってくれそうとなると
よりいっそう強く現れます。

その時、その時代に生きた方はその中で精一杯だった事でしょう

話題の言葉に前世と言うものがございます
自らの前世を知る人はいません、それは前世を知る必要が無いからです。
誰にも前世はあります、そこで埋められなかった課題を今一度濃克服する必要があるならば
前世を知ってしまうと、克服する意味がなくなります。
なぜ?と言う疑念が無くなるからです。
ですが一つ言えることは、
その回答が巡り巡った後の導きであるなら大きな前進のきっかけとは、なります。

まだ肌寒い4月の山中にて
掘り起こされた石の山と出会いました。
おそらく庭石となるのでしょう
その巨石の前で、何度も何度も声をかけてくる男性がいました。
近寄るなと言う思いの中に、どこか救いを求める意志も感じられ
気が付くと、少し離れた山中の木の脇に女性が2人立ち尽くしておりました。
このご霊さま達は、今でもこの山中で身を隠しているのでしょう。
見方か敵か、見方であって欲しい
そんな感情が辺りを包み
それでも男性は威厳を保っておりました。
何もするつもりも荒らすつもりもありません、と
ただ合掌させていただきました。

その後一切声をかけて来ませんでした。
儀を通せば影響を受ける事はございません
心を持つもの同士ですから、こちらがしっかり筋を通すと
一線を引くことになります、これは生きている者同士の世界と同じ事なのです。
馴れ合いの果てに憎悪が生まれるなら、
親しきなかにも礼儀ありがいかに大切かわかりますし
全てに通じる事をその都度実感させていただけます。
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石を堀おこす方々が心配ですが
これらの石はいずれどこかの庭石となるのでしょうね。


合掌

浄霊師 神島千尋