体験談V 心霊の世界
FILE 113【お祓い道具】 
除霊をする方の多くが何かしら道具を身に付けていたり手にしていますが
用途は様々ですが、基本的にはまず護身・そして除・浄化となります。
ポピュラーなのはやはり数珠やそれに順ずるブレスなどですかね。
神仏のお力を使うとき数珠は必ず必要です(お参りする時もそう)
除霊や浄霊を行う場合、それをする人の道に沿った道具や法具を使うことがあります
私は浄(除)霊師として動く時は僧として霊と接しますので法具が多いです


必要に応じ様々な法具を使いますが、その中の一つが金剛杵です
金剛杵にもいくつかあり、独鈷杵・三鈷杵・五鈷杵など意味や使い方もそれぞれですが
これら金剛杵は煩悩を打ち砕き魔を払い持つ人の仏性を引き出す密教法具です。
本来魔を祓う効果のあるシルバーや硬い金属を用いるのが通常ですが
私はこれらを自分で彫ります。
なぜかと言いますと、実際使ってみて霊や邪気祓いに効果があるからです。

かなりの数を彫りましたが、不思議なものでその中でもずば抜けて除霊に
効果を発揮する独鈷もあれば、気を整える効果に優れたものもあったりします。
装飾彫りに時間をかけたものが優れているかと言うと必ずしもそうではなかったり
案外単純な彫りなのに、祓いの効果が強いものなどさまざまです。
槐は魔よけの木として有名なように材質や彫り方や形状も無関係ではないようです。
そして一番大きく左右するのは、使い手との相性だと言う事。
それは単に使う人個人だけではなく、取り巻く全ての要因とのバランスが
それを生かす否かを大きく左右するのだと経験から感じております。
その時その時でどれを持って行くかは、行く瞬間に決まります。
迷う事無くその時必要であると思われる物に手が伸びます。

その他ですと、時に紙垂に似たような切り方の半紙や祓串に近いものを使う事もあります。
これも経験から即効効果が高いので取り入れているのですが、元々神社さまとも
ご縁がございましたので導きによるものなのかもしれません。
「これが必要である」と頭に明確なビジョンが浮かぶのですが、
もちろん売っている物ではありませんので、自ら彫り出すしかないのです(苦笑)

その他錫杖や半紙を用いたり、時には刀をも使う事もございます。
いずれも浄化念入れをし常に結界内(祭壇を中心とする)で安置し清めています。
法具等をお守りとしてお持ちの方も多くいらっしゃると思いますが
人から譲り受けた時は必ず一度は浄化(魂抜き)をし、新しく魂入れを行ってください。
新しい物でも同じです、自分の所有になるまでに多くの人を経由していますし
様々な場を潜ってきていますから。
そして念入れしたものは下には置かない事。
どうしても置かなければならない場合は布でも半紙でも一枚はさみましょう。
数珠の貸し借りも駄目です、合掌印にて願う数珠は持つ方の念が入りますので。


真言や印を結びながら法具を併用する事もございますが
本来それらは密教と言いますように軽はずみに出すもので無いのは周知の通りです。
私も九字護身法等だしておりますが、それを見て出来るほどやさしいものではありません
真言も同じで、特に咒のつくものは唱える人がその意味と領域を理解し
使える心が無ければ逆効果になる事も多々あります
祓うも呪うも紙一重くらいに捕らえていたほうがよいかもしれません。
(もちろんお祓いと呪いはまったく違いますよ)

全ては説明しきれませんので今回はこのくらいで。