体験談V 心霊の世界
FILE 106【自己除霊】 
手を合わせ心穏やかにしかしゆるぎない決意で読経を聞く人がいる
週に一度訪れる方で、時に下を向いたまま、時に涙を流しながら
「最初はいつも苦しいのですが、途中でスッと楽になる」と良く言う
ある時は本尊のお不動様が怖くて顔を上げられない事もあるそうだ。

その日その方は、読経途中から静かに本堂に入って来て香を献じた
少し離れた所に正座し合掌するとすぐに頭を下げた。
寿量品の頃にはかなり沈み込む形となっていたが、これは決して珍しい事ではなく
中には倒れ込んでしまう人もいる。
全てが終わり大丈夫ですか?と顔を見ると「は〜」と一息つき笑顔を見せ言った
「座った時から体が重くなりそのまま下を向きながら、体の中にある重いものを
出そうと一心に祈っているとなぜか自然に涙が出てきた、その後それが
だんだん合掌している手に包まれ手を開くと出て行った感じを受け急に周りが明るくなり
やっと頭を上げられた」

センスのある人は、誰に教えられる訳でもなく自然に理に適った動きをしているもの。
自分を苦しめていたものを、心で諭し自然に離したというか離れて行ったのだが
本人の強い気持ちが一番大切であると言う事が良く分かる。
除霊をしても、しばらくしてまた同じような事になるのは本人の気持ちが前と何ら
変わっていないからである。
除霊は引き離すだけなので、また憑かれるのではと言う方がいますが、それは浄霊もで同じです
浮かばれぬ霊はどこにでもいるのですから。
どこかで縁をもちすがられて引きずっているとき、それを引き離せば軽くはなる
その後すがられないようにする為にどうすれば良いかの話を必ずします。
しかし今楽になると、すぐに忘れてしまう人が多く結局同じ繰り返しをするのです。
しっかりやっているのですが・・・と心の中で思っていてもそこに行くと
「ここはやっているけど、そっちは忙しくて最近はちょっと・・・」 ・・・・・。

幼子は後ろからしがみつきますので首やノドの調子が悪くなります
病気で亡くなった方はその苦しいを訴えますので同じ所が苦しくなります
腰にしがみつかれると背中から腰の不調になります
怒りや恨みを持った霊が触れてくると、部分的に突然の痛みに襲われます
スポット等で影響を受けると体がだるく気力が失せてきて常に眠い状態が続きます
そして憑依され始めは風邪のような症状になる事が多い

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先日ある男性が訪ねて来た。
心霊関係で来たわけではないので、話はしなかったが連れがいた
中には入らず、外からそっとそっと覗き込むように入り口にじっとたたずんでいる
話をしているとその男性は、ここ最近の近況を話してくれた
突然大きなトラブルに見舞われ、家を手放し家族ばらばらでそれぞれ生きていると言う
男性本人も、新しい職場で同僚や上司とうまく行かず今にも殴ってしまいそうなほど
理不尽な状況の中で日々を送っていると言う
男性が帰ると、まったく動かず待っていたその霊は彼の後ろにピタリと張り付き
一緒に帰って行った。