体験談V 心霊の世界
FILE 100【心霊スポットの危険-2】 


ここから離れる事が出来ないのでしょうが、その訴えは目が物語る・・・

人の容やそれに見える形状に霊は入りやすい、人形や造形物に限らずたとえそれが自然の形状・染み
経年によるヒビだったとしても見る人に訴える表情がある
さらに言えば長い年月の末、そう言う形状を作り上げる事もある
なんだ傷か・・・と見る人もいれば、表面だけに囚われずそこに沈む想いを読む人もいるのです。
師・神島さんが良く言います
泣き顔の写真を見て”かわいそうだ”と感じるか”良かったね”と視るかはその人しだい」と。

さて某ダムに着いた時すでに深夜1時を過ぎていた
私とHさんはコンクリート沿いから下を覗き込んだ(写真とは反対側)
やはり最初は静寂と闇に包まれていた
Rさんはあちらこちらでフラッシュ撮影を始める
その時霊感夫婦は写真の手前の路上に立っていた
しばらくは、遥か下の水面を覗いていたが、一つ二つコンクリート壁沿いにオーブは視えていた

なんだろう・・・・今でも説明しにくいのだが最初からそこは違和感があった
澄んだ空気と何とも言えない濁り水の風が・・・
混じる事はないのに合わさったようなそんな違和感・・・
私の4,5メートル先にダムの上の橋があったが、その橋の入り口脇に突然子供が現れた
子供と言っても私が視たのは膝から下部分だけで全体像で視ればバスケットボールほどの
半透明の塊のような感じですが、ちょこちょこっと現れスッと消えた
Hさんも気がついたようで暗黙の了解で分かった
ところがそれをきっかけに雰囲気が一変する
静寂が異様な静けさに変わりダム底から湧き上がるような霊気が私達の前の道路を包み込む
ここ・・・きついですね、吐き気に襲われてます今」とつらい表情になるHさん
そしてその霊気に包まれる道路で撮影をしていたRさんが戻ってくる
何かを感じたのかキッとした眼差しだが何も言わず霊感夫婦の横に行き、そこから下を撮影!
その時撮ったのが上の写真である!

私の横にいたHさんが、向かい側のコンクリート壁で撮影しているRさんの隣に行く
私は先ほどの子供の霊が気になり、そこを動かずダムの上の橋を視ながら湧き上がる霊気を追っていた
あっ! 今・・」と突然Rさんの声が響く
うん聞こえたよね、 ここ」とHさんが答える
霊気に集中してた私はその声に振り向くと、私を除く4人が顔を見合わせていた

Rさんが身を乗り出し下を撮影した直後、隣にいた霊感夫婦の後ろから話し声が聞こえたと言う
そしてそれは2,3歩手前にいたHさんにもはっきり聞こえたそうだ
2人位の声で何を言ったか分からないが男性の声がはっきり響いたと言う
何より霊感夫婦の奥さんは、その声の主を一瞬視たそうだ(振り向きざまに)
男性で声を出したのだが、RさんとHさんが振り向いた瞬間消えたそうだ
実はこの写真には別に2つのオーブがまるで鉄はしごを伝って舞い上がるように写っている
その声に触発されたのか湧き上がっていた霊気が私達を取り囲むように一気に迫ってきた
今更結界所の話ではない、こうなるとどうにもならないのが正直なところ。
Rさん運転の車は峠を走りそこからある山中にある見晴らし台を目指したのだが
しっかり付いて来てしまった霊がいた
どうも気になり時々振り向いて後部座席のウインドウから見るが、振り向くといない・・・
隙あらば憑こうとしているのだろうが、私やHさんRさんには憑けず
霊感夫婦もお守りに守られているので、どうにもならないのだろう。
しかし後にこの霊、意外な所で姿を見せる事になる。

車でダムを離れた直後から運転しているRさんを Hさんがしきりに覗きこんでいた
私と霊感夫婦は後部座席と言う事もあり気が付かなかったが、Rさんは運転しながら泣いていたのである
HIROさん・・・Rさん泣いてるんですよ・・・何か映像が視えた様で・・・」とHさん
どうしたのですか?」と私が聞くとRさんは静かに語りだした
それが何かは分からないのですが映像が視えたのです
子供が丸い大きな桶のようなものに入れられて・・・
まだ生きていたと思うんですが・・・
かなり昔の出来事だと思うのですが・・・ 
その画が頭に飛び込んで来て  かわいそうで ・・・・・

Rさんの場合多くの中から一つの対象(霊やとりわけ強い思念)を受け映像が視えるようです
それはRさんの情の深さ・やさしさによる所も大きいと思うのですが
救ってあげたいと言うその気持ちから無意識の中で自ら波長を合わせているのかもしれません
そして何世代も前の出来事を読み取り、その時のシーンに涙していたのです。
しかしこれはしっかりとした守護があっての事で、守りの弱い方や守りの無い方が
意識してやってしまうととんでもない事になります。

見晴らし台に到着し、駐車場に入ろうとした瞬間からいかにもと言う状況を目にする
道も空もすっきりと夜晴れで綺麗な星空がらんらんと輝いて見えているのに
駐車場から突然濃霧に包まれ、一寸先も見えない程の濃霧に包まれていた

私は、声を出したダムの霊が気になっていた
車中でも気になり振り向いたり左右の窓を何度か確認していたがここに来るまでに
結局一度もその姿を視る事はなく、逆に霊感夫婦の奥様が「?」顔で私を覗いた
(多分傍から見れば不審な動きに見えたのかも)
山間だからと言う訳ではないが、ここは必要と感じたのだろう、錫を持ち車を降りる
霊感夫婦には邪気払いと浄化と守護を包んだお守りを渡していたので
ここまでで憑かれるような事は無かったが、多数の霊を視た事と残留思念を潜った後なので
お守りに籠めた神仏さまのお力をお借りし邪気をたたき出しお祓いをした。
不安な顔をしていたが終わると「ありがとうございます!」と笑顔になり安心した。
山は明と暗が共存している。
入る人の心で、心安らぐ場にもなれば迷い心引きずり込まれる闇にもなる
今は亡き親友が彫り出したシルバーの筒をねじり、霊感夫婦の手のひらに邪気を祓う粒子を一振り。

入り口にて手を合わせ山門をくぐる。
ここは心霊スポットとしても知られているようだが、霊と言うよりはどちらかと言うと
度胸試し的な要素が強いようだ。
〜ここでの出来事は省略します〜

帰り道の山道も濃霧に包まれ、写真撮影も出来ない状況
すぐ近くの山中からパキ・・・パキっ!といかにもそれらしい音が聞こえては静まり聞こえては静まり。
半分を過ぎもうすぐ出口と言う時、私達の左側山中から(すぐ近く)パキっ!と言う音に思わず足を止める
後ろ手に持っていた錫杖をそのまま静かに二度鳴らす
気配は感じるが、まったく掴めないまま静まる濃霧の闇にRさんのバッグの鈴だけが鳴り響いた。

山門を出て車に乗り駐車場を出るととたんにすっきり晴れており、あまりのギャップに苦笑い
しかし安堵した次の瞬間、気になって仕方なかった存在が突然その姿を表した

 bP01に続く・・・