MZ second  
FILE 77【地から覗く顔】  
一人暮らしの頃(なかり昔)、仕事関係の知り合いが電話をしてきた事があった。
出かけた先で撮った写真だけどちょっと見てもらえないかと言う
なぜ私に電話をしてきたかは不明だったが、その日の夕方私の住んでいた
アパートにやってきたその人は、すぐに一枚の写真をだした
何でも私が心霊話をよくしていたので、ここに来たのだそうだ
確かに霊だのUFOだのとそんな興味本位の話をしていた興味本位優先な
不健康優良青年(意味わからん)な私なんかでどうにか出来る話なのか?と
とりあえず写真を手にとった。
それは長野県北部のある山頂近くの道路沿い
斜め後ろに砂利駐車場があり、その入り口横の路側帯に立っているその人
夜の撮影なので地面の色と車の他に色らしきものは無い中それはすぐに分かった
車とその人の間の地面から何とも言えない顔だけがポツンと
誰が見てもすぐ分かるであろうそれはこちらをジ〜っと見つめていた

この写真は本文のそれとは関係ありません
既出ですが分かりやすいので。
今後こうした形で過去の写真を少しずつ出していきます。


※高照度にした液晶で編集しています、CRTでは暗い画質となり見えない場合がある事をご了承ください。

まるで水の中から顔だけゆっくり水面に出したように口下辺りは地面の中と言った感じ。
赤茶色のその顔は何とも言えない表情をしていたのを今でも覚えている。
お寺やそう言う専門の人に見てもらった方がいいのでは?と助言すると
どこに連絡していいかも分からなかったのでここに持ってきたと言う
大丈夫な写真かどうか聞かれたが、そう言われても・・・・
今思えば地縛霊だったのだが、塩をまいた綺麗な器の中で写真を燃やし
灰と塩を混ぜた後川へ行き静かに流し2人で合掌したのを覚えている。
荒療治とは言え、その後その人はこれと言った問題もトラブルも無かった。
ただ私の方はと言うと・・・それが故ではないがそれまで以上な好奇心と行動で
波乱万丈な?20代を送ったのは今では良い経験と思い出になっている。

一つ言えるのは、日々空腹と寒さに耐える浮浪者はもうやりたくないと言う事だけ(笑


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