MZ second  
FILE 74【念の浄化】  
家族ぐるみで親交のある女性がいる
ある日の午後遊びに来た
リビングに通し妻はコーヒーを入れて始めた

座ってから一言二言 話をし始めてすぐに姿勢がおかしいのに気がついた

首・・・どうかした?
朝から痛くて・・・・寝違えたみたい
その後コーヒーを飲みながらあれこれ話をしていたが終始痛そうに左肩から
首に手をあて、揉むような仕草を続けていた
時々、ちょっとした動作で激痛が襲うのか小さな声で「いたたっ! ・・・」と顔を
ゆがめてはまた左の首の付け根に手をあてている

ピンと来た

「ちょっと後ろにまわるよ」と言い肩に手をあてるとその原因がすぐに分かった
うっすら白くとても薄い靄のようなモノが背中の右下にモワ〜っと・・・
そしてその靄の上部から一本線が左肩に延びていた
突っついているのかぶら下がっているのか・・・
その事は言わずに無言で自室に向かい水晶の数珠を手に戻ると
彼女の肩にあてて左手で上から肩ごと掴んだ
そのまま経を頭の中で唱えながら左手を通じ念じる
右手でその靄を掴むように追い払うと数珠に吸い込まれるようにポンと消えた
あまりに簡単に消えたので拍子抜けするほどだった
浄化作用を利用したのだが、とたんに彼女は嘘のように痛みが消えたと驚いていたが
そんなに簡単に消えてしまう念にこっちがびっくりである。


ご近所・学校・趣味の会等で主婦が集まると当然仲の良いグループが出来るもの
派閥とまでは言わないが、やはり人が集まれば仲たがいも生まれる
些細なイザコザも長く続くと確執となって憎みが・・・なんて話をしていたら
まさにその渦中にあると彼女が話だした。
その女性と前日たまたま目の前ですれ違ったそうだが、その時から
体に少し違和感を覚えたそうだ。
その相手の女性は態度が悪く、集まりのリーダー的存在を独り占めしようと
あの手この手で周りの人を引き離そうとしていたらしいのだが・・・・
結局自ら離れざるを得ない状況を作ってしまい離れて行ったとか

そのままその念を吹き返してしまう訳にもいかないので
神仏の前にてお清めしている。


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