MZ second  
FILE 65【物の怪】

それは明らかに霊とは異なる存在
その姿をはっきり視たのは一度だけ・・・・
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  妖怪?
   魔物?
    餓鬼?
言葉にすれば色々な当てはめ方があるが、実際もののけとはなんぞや?
もののけと言えば今はどちらかと言うと妖怪の類と答える人が多いがはたして。


整地されたとある土地に隣接する建物にいた時の事
2階にあがり、窓から下を見ていた
日が傾き、辺りをセピアが染め始めた頃だった

  ・・猫? 

  ・・・・っっ;
まるで這うように突然現れた「それ」は私には衝撃だった
足が複数でとても長くまるでカニのような細さ
胴体は中型犬とでも言おうか、まるで肉付きの良いミイラのような感じ
顔はあるが上から視ていたので表情は不明
動きは蜘蛛に限りなく近いが、獲物に向かい警戒しながら近付いていくような動きだった
「何だ今のは・・・・」
ほんの2メートルほどの移動を視ただけだったがまさに得体の知れない存在だった
映画「陰陽師」や妖怪が出てくる映画のCG等はあながち嘘ではないと思わされた
と言うか・・・・そのまんまと言っても過言ではない

最近動物の霊を視る事が多い
猫や犬がほとんどだが、車に轢かれたのか道路上にすくんだまま
動けないでいる様を良く視る
時にはあまりにリアルで、思わず本当にいると思いブレーキを踏む事もあるが
その時にはすでに消えてしまっている。
突然命を絶たれその地に縛られてしまっているのだろう
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その昔、怨霊や恨みが原因で起こる病気をもののけの病と言ったそうだ
万葉集では鬼病と書いてもののけと読むそうだが、怨霊に憑かれたり呪われたり
と言った原因で起こる病気の事を指していた
また人の心に潜んでいる鬼を引き出し利用する事も多々あり、それを言い表して鬼病
と言っていたのではないかと思う
「もの」は霊や魂を意味する言葉でもあり、それらの気と言えば分かりやすい
もののふと言う言葉がある、武士の事だが語源は古代日本の「物部氏」から来ている
有力豪族であり軍事・警察(戦闘・刑罰)を司っていた(古代史)
物部氏神派の物部は仏派の蘇我氏と争い敗れた
物部氏は神事にも司っており呪術も行ったと言われている
そう言えば鬼退治の昔話と言えば武士 もしくはそれを志すものが挑んでいる
もののけを切るのはもののふ・・・・と言うことか。


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