MZ second  
FILE 63【親子霊】
深夜1:00過ぎ、友人の運転する車で帰ってくる途中の出来事

 某市に入る辺りにさしかった時、かなり前方ではあるが影が2つ
 左から右へ道を横断した
 先に一つ影が道を渡り、その後追うようにもう一つが渡る
 渡ったはずが残像なのか移動した後にもゆらゆら影が残っている
 まるで黒い霊帯を残しながら歩いているような・・・
 渡った二つは付かず離れず歩道を数歩ゆらゆら歩いた後ス〜ッと消えた


その日風邪による体調不良からシートにぐったりともたれていた私は
言うか言わないか一瞬迷ったが運転していたのは「K」だったので簡単にそれを伝えた
数秒後そこを通過
シートにもたれながら消えた場所を私は目だけで追ってみたが何処にも姿は無かった
直後Kが口を開いた
「なんだ?すごい香のにおい!」
車内にお線香のにおいが充満した
風邪で匂いに鈍感になっていた私だったが、「K」曰く
「今何かが車の中を通過した感じ、凄いよこの匂い!」
霊が現れる時、お線香の匂いがする事はよくある事


数日後の夜、私はある会議に出ていた
会議終了後私の携帯がなった
出ると知り合いの奥さんだった
同じく会議に出ていた旦那さんを迎えに来たのだが、旦那さんと一緒に私にも外に
来て欲しいと言う
なんだろう?と思いながらその旦那さんと一緒に建物を出た
 「こんにちは・・・」と言いながらも、奥さんの雰囲気が尋常ではない
 「何かみえません? 私に・・・」と奥さん
一瞬にして意識が後方に飛ぶ(そう表現するしかない)
 ・・ 左・・・右・・・ 右だ!右肩から上腕部にかけ黒い塊を視た
それは前日車で視た黒い帯と同じだった
 「右だね」と私
奥さんは苦痛そうに うなずいた
右の肩をさすりながら奥さんは経過を話した
 旦那さんを送ってくる時、ある交差点で赤信号で止まった
 少し離れた交差点で子供が立っているのをみたと言う
 動くわけでもなく、ぼ〜っと立っているその子が気になりしばらく
 見ていたが青信号になり前を向き車を出した直後再度見たらいなくなっていた
 何見てるの?と旦那さんが聞いたので話すと、旦那さんは交差点には
 誰もいなかったと言ったそうだ
 会議終了時に付くように家を出て、向かって来る途中それを思い出し
 気になりながも別段変わった様子もなくその交差点を通過
 しかしそれからまもなく子供と思われる霊が車の前に現れた
 同時に車のオーディオの音楽が止まる、そしてシステムがダウン
 肩から腕に痺れが襲った
 止まってはいけないとその状態のまま何とかここまでたどり着いたそうだ

その場所は私が数日前に視たまさにその場所だった

ただならぬ気配に、水晶の腕輪を数珠に見立て私は奥さんの背後に回り即
邪気を祓う
とり憑いたわけではなかったが、未成の霊が触れた為奥さんの幽体がショックを受けた
のだがいずれにしてもオーラ(霊波)の乱れは不調につながる
そしてエンジンをかけたまま路上に止めた車に乗り込み付いて行かない様諭し
経を唱えはじめた時、フロントガラス上部に薄白く漂うラインがゆらゆら現れ
すぐに離れていった
時同じくフロントガラス上部の目線上にあるバックミラー越しに写るリアガラスに
黒い影が動きだし、それは逃げるようにサ〜ッと離れて行くのが視えた
経を唱え終わり出てきた時、奥さんが目を丸くしていた
「視た?」私が聞く
「うん・・・黒いのが車の後ろをサーっ・・・て」と奥さん
車の後ろを走り去る黒い影を奥さんは分かったと言う。
大丈夫かな〜と最後まで心配そうな旦那さんだった
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この時ある事件を思い出したがそれには触れない事にする

親というのはいつでも子を心配するものなのでしょう・・・いつまでも。


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