MZ second  
FILE 47【顔-U
車で走行中 路肩からジッ・・・と見つめる顔に気がついた事ないですか?
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県内の東⇔北に抜ける峠、昔そこを良く通っていた
近隣の山々を含めその峠の周辺にまつわる話は数多い
その峠はさほど長くもなくどちらかと言うと運転しやすい好きな道だった
高速やバイパスが開通してから通る事は無かったが何故かその日は峠に入った

中腹を越え短いカーブがいくつか重なる暗闇の中、一瞬急な上りの短い直線が現れる
山頂間近の数少ないアクセルベタ踏みの直後、運転席側(左)路肩から
斜面の木々の中に青白い物が見えた
結構なスピードだったので振り返る事は出来なかったが、覚えようとするより
一瞬の記憶の方が実ははっきり脳裏に刻まれるのだろう
古い記憶が蘇った
以前良く通っていた時、やはりその辺りでいつも同じような物を見ていた事を・・・

ケリをつけるべく帰り道反対側から頂上を越えた
とても気になりながらすぐに短いカーブに入る、そして直線の下り・・・・
スピードを落とし助手席側へ身を乗り出し窓越しに斜面を覗き込む
ライト以外の明かりのない暗闇の斜面にそれらしい物は何も見えない
ため息と安堵の一呼吸で前を向いた直後だった
覗き込むように青白い顔が運転席の窓越しを通過していった!

まさか反対側に立っていたとは・・・・思わなかった。

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大きな開拓や強制的な労働で無念にも亡くなってしまった方は
生まれ故郷に戻りたいと言う一心のみなのでしょう

















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