MZ second  
FILE 34【呪詛】
日本中、いや世界中の学校それぞれに大小はあれ怖い伝説の一つや二つはある
実際に体験したと言う人も多くいる
トイレの花子さんはすでに有名すぎて・・・・
小学生の頃必ず言って良いほど体験するのがこっくりさんエンゼルさんキューピットさん
と言うゲーム感覚の占いだろう
元々は西洋のテーブルターニングと言う降霊術が船乗りにより日本に伝えられ
明治18〜20年に一大ブームを巻き起こして全国に広がった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私が小学生の頃、1人女の子の話が全校生徒の噂となった
下校が遅くなったその子は、学校を出る前にトイレに寄った
全てのドアは開いていた
一つの個室に入った
そして何処からともなく聞き慣れない女の子と思われる呼び声に驚き逃げ帰ったと言う
この話は即広まり私たちも休み時間になれば怖いもの見たさに数人でトイレに
行ったものであった
[そんなのうそだよ!]と言いながら、一人でトイレには誰も行けなかった

そしてお決まりのこっくりさんが流行った
実際私もやってみた所、本当に十円が動いたのを覚えている
そしてそれに夢中になった数名が深夜神社の前の交差点の真ん中で
こっくりさんを行ない、凄まじい動きを見せ皆一目散に逃げたと言う事もあった

こっくりさんの最中、突然人が変わったように暴れだし2階のベランダから
飛び降りようとした生徒が取り押さえられたとか、実際転落事故もあった。
また学校で行っていた生徒数名が次々暴れだしたなど
原因不明な事故等が多発し当時マスコミでも取り上げた事があった
当時コックリさんを禁止する学校も多かったと思う
いずれも別人のようになりすぐに収まる場合もあれば入院するほどの症状の子もいた
本来呼んだ後入って来た所から戻ってもらうのだが戻って行かない事が多々ある
そしてその時に奇行に走る事が多い
途中で止めてはいけない(手を離してはいけない)と言う決まりを恐怖から思わず
離してしまったなど、憑依される要素が多々あると思い込んでしまうのである。

すでにこれらは無意識に動く人の運動作用によるものであると言う結論が
広く知れ渡っている。
本人には動かしている自覚は全く無い。
本来人間は静止と言う状態を保つ事が出来ないのだそうだ
私の場合だが、こっくりさんを行った時確かに動いてはいたが
動かしているのは人であると感じた
と言うより動いて欲しいという気持ちが強く、一緒に行っていた相手の指の力も感じた
そして2人の力の加減で意外な方向に動くのを見て、自分の意志と関係ない何かの
力が動かしたんだと信じてしまう「錯覚」である所が大きいと思われる
はじめる前からのその場の雰囲気や、のめり込ませ方で集団の意識が高まり
統一した時、1人の激変は皆に暗示をかけるのに十分な催眠効果があるのだろう。
そして結構な確立で憑依されたと思い込む事があると感じています

こっくりは「狐狗狸」と書きますが元々はアメリカやヨーロッパ等西洋で行われていた
もので、テーブルを数人(3人)で囲む交霊術(少女を霊媒に降霊させる事もあった)
「テーブルターニング」やウィジャ版を使ったダウジングによる占いが元になっている。
テーブルターニングは霊の動かすテーブルと言うものだが
机の動きを日本的に解釈するとコクリコクリとなり、それがこっくりさんの語源と
言われていたり狐や狸や天狗の神霊と言われていたりしますが
化けると言われる代表的なキツネ・イヌ・タヌキ等の類の集まりを狐狗狸と呼ぶ。
つまりはっきり言って定かではない存在と言う事になる
確かに狐憑きの状態に陥ったりする例は多々あるが
例えば実際に格を持った神霊(お稲荷様)がそうそう簡単に現れるとは思えない。
こっくりさんはちょっと怖いと言うイメージから「エンジェルさん」「キューピットさん」
「守護霊さま」と言うやわらかいイメージの名前に変わっていったが
占いと言いながらも結局同じ降霊術を行っているに変わりはない!
降霊であればはっきり言って誰でも出来るのである・・・呼ぶだけですから。
「鳥居」「はい・いいえ」「50音」を書いた紙(外国ではウィジャ盤等)
10円か鉛筆
そして夕方〜夜・北の窓を少しあけ行いを他人に見られてはいけない
はじめたら途中でやめる事は許されない
絶対途中で手を離してはならない
必ず帰るまでお願いし続ける事

(やり方や使う物が違っても行いは同じ)
始める前のこれらの心構えを互いに(その場の人達)言い聞かせることで
ある種トランス状態になるのは当然である。
ただ気分が悪くなったと言うだけでも祟られたと自己暗示をかけてしまうだろう

上記の状態が呼ぶもう一つの本当の恐怖は引き寄せられる又は
それを利用して集まる浮遊霊の悪戯
同じく好奇心で寄ってくる動物霊
さらに周辺に縛られていた地縛霊にとっては地縛から抜け出す絶好のチャンスを
与えてしまう。
自分から呼んでおり 受け入れる精神状態にある訳ですから・・・・

テーブルターニングではイギリスの科学者マイケル・ファラデーの実験で
テーブルを動かしたのは人間の無意識による不覚筋動(筋肉運動)であると証明した
つまりテーブルを囲んでいる3人の乗せた右手が無意識にテーブルを
動かしていたのである。
"問題はだれがそれを起こすかにある"
もちろん人間本人の筋肉運動である以上人間の潜在意識が起こすのが普通だが
低級霊による軽い憑依での悪戯もあれば完全に憑依状態に陥り自分の意志とは
かけ離れた動きをさせられる事もある
[その状態でも科学的には不覚運動なのである]
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
前者の自己暗示型で言うなら潜在意識が現れやすく、好きな人は?と聞くと
自然に自分の好きな人を指してしまう。
恨みや固有名詞をさしての不吉な文字が出てしまった場合
トランス状態の集団にとってものすごいパワーの念となりかねない。
それは早い話「呪詛」を行ったと同じであり呪いの暗示がかかる、それこそ無意識に。

・・・・わら人形より怖いかも。。

[戻る]

Copyright (C)1999-2003 office hiro