MZ second  
FILE 28【石】
身寄りを持たたずして亡くなった場合無縁仏になると言う
また非業の死や不幸な亡くなり方をした場合も同様に無縁仏となる事がある
祀られる事が無い霊魂は彷徨い浮遊し災いをもたらす事もあると言う
それらは怨霊・悪霊と言われ昔から厄病や災いを起こすと考えられていた
そしてなだめ鎮める為に行われた祀りが今の祭りにつながっている
疫病の流行を祟りと恐れた昔の人々が行った祀りが、祇園祭として今に受け継がれている
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数年前、数人でドライブした時に通りかかったお寺に立ち寄った
初めての地で、それなりに大きなそのお寺は他にも多少の参拝者がいた
別に参拝が目的ではなかった為あても無く入っていくと本堂が見えてきた
辺りは静かな緑に囲まれた山のふもと
本堂前で記念写真を撮る、そして奥に進んだ
本堂横は多少狭く一列に歩いた、そして裏に出る
結構広い景色が広がりその先に山に繋がる道が一つ
しっかり手入れされた木々の下に、立ち入りを禁止していると思われる杭が所々に見受けられた
そこでも記念写真を撮ろうと 形の良い植木をバックにカメラを構える
しかしイマイチ構図が決まらない、見ると横に丁度良い大きさの「石」があった
何の迷いも無く石の上に乗っかりカメラを構える、そして一言「チーズッ」
直後だった、突然苦しみだし気が触れたように訳の分からない事を口走り始めた撮影者!
その後 彼は精神科に入院した・・・・・
数年前私の先輩の身に起きたことである。
同じくその場にいた別の先輩は、後にその石が無縁仏の墓である事を知らされたと言う。
無縁仏の墓石は日本中無数にある
それらを集めて供養されているお寺様もあるが、道路沿いにある不思議な形の石や記念碑のような石碑が
意外に無縁仏の墓石だったりする事がある。
個人の墓地にも案外あることが多いと言う。
私の家の墓地には無いが、所有している森(丘?)の横に実は誰か全く分からない無縁仏の墓がある
戦で亡くなったり、飢餓や災害で亡くなった人をその土地の人たちが哀れみから昔は土に埋めた
そして申し訳程度にその辺りにあった石を上に乗せる
そんな墓がかなりあるのである。
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長野県北部の山間、そこは無数の無縁仏が眠っていると言われている
そこを通る道は開通工事中から怪我人が絶えなかったと言う
私も以前その山道で恐怖体験をした記憶がある(MZ-one第3話【警告】参照)
供養される事無く、苦しみ悔しさ恨みを抱き怨霊として彷徨っている霊魂の
亡骸に唯一祀られた・・ただの石

   山菜取りで山に入り・・・
  ふと気が付いたとき 周りに同じような石が不自然に並んでいたら・・・・・

手を合わせ早々に立ち去る事をお勧めする。
間違っても乗らないように!

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