MZ second  
FILE 27【地縛霊】
何らかの理由により、亡くなった場所に縛られそこに彷徨っている霊がいる
不慮の事故や自殺、また不運にも他人に命を奪われてしまった人の思いが現世に残り
その地・その場所・またはその空間に地縛されてしまう・・・
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過去ミステリーゾ〜ンのいくつかに車屋さんでの体験を書いてきた
私は車が好きで、と言うより車屋が好き?なのか・・暇が出来ると必ずと言っていいほど車屋さんにいる。
車屋と言っても中古車販売店で、まあ個人的にも付き合いがあるので気安く立ち寄れるのだが。
最近新しく行き始めた車屋さんがある。
 ● 関係各所に ご迷惑がかかるので全ての名称を伏せます ●
長野県某所○○中古車センター(仮名)、平成15年初めにリサイクルの関係で取引をした事から
その社長と親しくなりちょくちょくお邪魔するようになった。
社長とその奥さん、事務のおばちゃんそして整備2人の店舗で皆気さくな良い人ばかり。
「お茶でも飲んでいきなよ」の言葉にいつも長居してしまう
深夜でも整備の人が翌日の納車に間に合うように遅くまで作業している事がほとんど。
事務所の奥のピットに行けば車好きには幸せな宝の空間
「オイルそろそろ交換しないとな〜」と言うと「好きにやって」と!(幸っ
先日の事、いつものように顔を出して見た
整備の人が1人で翌日の車検に間に合うようにと、タイヤ交換をしていた
「すぐ終わるから事務所で待ってて」と言うので事務所のパソコンでネットをしていた。
10分程で作業は終わり事務所で缶ジュースを飲みながら車の話をしていた。
事務所には机が3台、私は入り口側の机の前に座り、整備の人は向かいの机の椅子に座っていた。
整備の人の後ろは壁でサッシの窓が2つ、窓の間は1メートルほど間隔がある
すでの午前零時を回っていたがいつもの事で気にしない
話をしながら彼(整備の人)の後ろの窓に動くような影を見た気がした
しかし気のせいかと最初はそれほど気にしていなかった
気のせいにするには、余りに目につくほどチラチラ動いて見えていたので顔をそちらに
向けてじ〜っと見てみた。
何も見えない・・・と言うか動かない・・・(気のせいか?
話し始めるとまたチラチラ動いて見える・・?
「ん?」と再度右側の窓を見た・・・それは”ハッ”としたようにパッと窓から隠れた(様に感じた
(あ、いるんだ)と心の中で思った時、彼が言った
「何?、なにかいるの?」と。
最初は怖がらせてはいけないと思い否定したが、しつこく聞くので
「いや・・・何か・・だれかチラチラ窓から覗い・・」直後並んでいる左側の窓を人影が通過した
とても猫背の男性だった。
細身で年配風の男性でいずれもチラチラ覗いたり様子を伺っている感じ(と言うか気が付いてほしい様子)
その事をそのまま話した
「本当?」と一言、しかし窓の外は建物すれすれに川が流れている為、人が窓の外を歩く事はまず無い。
川の中を歩いたとしても窓までゆうに3mはあるだろう。
その日は作業も終わったのでそのまま帰る事にした。
そう言う日は私の場合敏感になる
車で自宅までの2,30分、とにかく目に入る
そして家に着き車庫に車を入れ建物までの10メートル・・・
視界に動く者だらけ!(正確には4〜5)
表現は難しいが、言うなら黒い人影と言うか塊と言うか・・
ハッキリそちらに顔を向けると皆パッと隠れる、木の陰や物陰に!
意図が分からないので基本的には無視する(と言うか私にはどうにもならない
翌日朝9時頃、整備の彼から電話がかかって来た
朝出勤し、事務所で社長と奥さんにその話をした所、その窓の外の川を挟んで向かい側に
今は使っていない小屋があるのだがそこで自殺した人がいたと言う。
年配のおじいさんでかなり昔(2,30年前)事情は分からないが首をつったそうだ。
そしてその小屋はそれから今に至るまでそのまま放置されていると言う。
翌週またその車屋さんに行った時、自然にその小屋が目に入ってしまった
小屋の窓から中が見えた、と同時に一瞬だが真っ白い痩せた小さな顔が目に飛び込んだ
多分そこが命を絶った所なんだろうと思いながらその事は言わなかった。

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