-第21話- 【 タタリ 】
人魂事件の後、私達はその日の出来事を話しまくった
信じる者 信じない者 行きたがる奴 行為を怒る奴 様々だったが
結局行きたい奴らだけ集まり、また行くことになってしまった
まだ恐怖も感じていたが、決まったからには行くしかない
3台で乗り込み、霊園の駐車場に墓地に向かって並んで止め
暗闇で静かに気配を感じていた
どのくらい経ったか、何も起こらないので 1台が 「峠走ってくる」
と 出ていった
それからしばらくして異変が起こった
女連れで来ていた奴が  「おいっ ど どうした」 と自分の横の彼女に一言!
隣りの車の連中も出てきて 「どうかしたか?」 と駆け寄る
見るとその彼女、真っ青(と言うより真っ白)な顔になり 下を睨みながら
 「う〜 〜 う〜 〜」 とまるで男のような声でうなりだし
突然自分の手で 自分の首を締め出したんです
  「やばいぜ」 「何とかしろ」 とその手を離そうとしても動かない
両方から男3人で引っ張ってるのに、まったく動かない!
そうこうしてるうちにだんだん彼女白目向いてきて ケイレンし始めて
もうパニック!
5人(全員)がかりで押さえ込み、手をなんとか離し 押さえ込んだまま
車を走らせて10分ほど、 国道まで来た所で見ると
放心状態の彼女
とにかくその日はそのまま解散
次の日からその彼女は寝込み、彼も頭痛がひどいと言うことで
しばらく学校に来なかった
1週間程して顔だした彼に聞いて見ると、
2人して親に連れられて御祓いに行き、身を清めてもらったらしい
その人の言うのには、面白半分で行ったため 怒った霊が憑いたらしい
その後 久々に会ったそいつの彼女に あの時の事を聞いてみたが
彼女はその時の記憶が一切ないと言う
反省した我々は、その後その霊園に行くことはなかった。
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