-第12話- 【 挑発 】
これは私の友人が入院するきっかけになった、悪夢の一夜の体験談です。
「 I 」君、 彼はいまだに精神的に立ち直っておらず
仕事はおろか、外に出るのも嫌がり部屋に閉じこもったままです。
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その日 I君とその友人3人は、冷やかし半分で
ミステリースポットに向かっていたそうです
道中 あそこが怖い いや、あっちの方が怖いなど全国の
有名なミステリースポットの話で盛り上がっていたそうです
彼らはその中でもわりと有名な「トンネル」に向かっていました
そのトンネルは今まで数々の恐怖体験者がいることでも有名で
昔その辺りは首切り場だったとかで、車で走行中に首が切り落とされる音や
叫び声が聞こえたり、首のない人影が見えたなどの目撃情報があり
いかにも怖そうなトンネルなんだそうです。
後部座席の I君はそう言う話が好きでその時もきっと人一倍わくわく
していたんだと思います。
ゆるやかな山道の中間に、車1台やっと通れるほどのトンネル
彼らはゆっくり入って行きました
ちょうどトンネルの中間辺りに来たとき、車を止めエンジンを切りライトを
消してしばらく見ていたそうです
何事もなく数分たち、「何もおきないじゃん・・・ おーい出てきてみろ
と I君が叫んだとき車内になんとも言えない嫌〜な匂いが充満したそうです
直後突然 ぎゃ〜〜 I君が絶叫! 
びっくりした皆が振り返ると後部座席の I君は何かから必死で
逃げるようにもがいていて、訴えるように下を指差していたそうです
その指す方向を見るとなんと
車の床から真っ白い両手だけが出ていて I君の両足をしっかり
捕まえていたそうです

身動き出来ない I君は泣きながら「たすけてくれ!」と叫び、
運転手はとにかくここから逃げようとエンジンをかけ、
走りはじめた時、正面から何かが向かって来るのに気ずき
ハイビームにすると切断された首から上の顔がこちらを向きながら
車の上をかすめていったそうです
トンネルをぬけて市街地まで下った所で車を止め I君を見ると
目は開いているものの放心状態!
降りて車を見たら首がかすめて行った後にくっきりとぬれたラインが
残っていたそうです
I君はその後人が変わったように独り言ばかり言うようになってしまい
しばらく入院していました。
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心霊スポットに行ったとき、間違っても呼びかけたり挑発するようなことはやめましょう

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