除霊

 K子はとにかく「ツイて」いなかった

小さな頃から何をしてもうまく行かずよく怒られた
それは大学を出て就職しても変わらなかった
毎日何かしらミスをし上司に怒られる事が多く、その度周りのOL仲間が影で慰めた
今日も入れたお茶を落とし上司の茶碗を割ってしまった。
そのせいで朝から上司の機嫌は悪い
休憩時間給湯室でOLたちはK子を慰めた
だがK子は落ち込む一方
「何で私はこんなに不器用なんだろう・・・と言うか私の人生うまく行った事がな無い」
OL仲間の1人「T子」が言った
「K子一度視てもらったら?」
「えっ?何に」
「だからほら占いとか霊視とか」

 T子はとにかくツイていた、やる事なすことうまく行くし男性社員にも人気がある
先日も出先で買ったナンバーズで100万が当った
パチンコに行けばドル箱積み上げ!
K子にとってみれば憧れの存在だった

「私・・行った事ないし、それにそう言うの・・・ちょっと怖いな」悩むK子
私も行った事ないけど・・・そうだ一緒に行ってあげようか」興味本位のT子
「本当? T子がいっしょなら」
そして仕事が終わって2人はそのままとある霊能者の所に行った

部屋に通され霊能者が現れた
K子は前の椅子に座りこれまでのツイてない自分の経緯を話した
付き添いのT子は部屋の隅の椅子に座り興味本位で聞き耳を立てていた
そしてしばらくの後 霊能者は言った
「お祓いしましょうか?」
「えっ? でも・・・」突然だったのでK子は驚いた
「まあ固くならず、悪い霊が憑いているとかそう言う事ではないので心配なさらず
 折角来たのですから気分的にすっきりしますよ!」

そんなものなの?とあまりにあっさり言われ なり行きでやる事にした
まあやらないよりやった方が気分もすっきりするかも・・・位の思いで。

しかし簡単な祈祷程度を想像していたK子は驚いた
霊能者は先ほどとは人が変わったように次々見た事のない道具や経を唱えた
誰かを諭す様に・時に怒る様に・・・それはまるで見えない敵と戦っているようだった

翌日K子が出社すると先に来ていたT子が聞いた
「昨日凄かったね!びっくりだよね  で? どう? 何か変わった?」
「う〜ん・・・別にいつもと同じ感じ、昨日の今日だからね、まだ何とも」
2人は笑った

その日珍しくT子が上司のお茶を落とした
「あ〜んどうしよう、ごめんなさい」T子の決めゼリフ
この言葉で何でも許されるT子のはずが、今日は皆冷たい視線を向けた
T子は戸惑った、そしてそれからT子のツキはまったく無くなり
やることなすことすべて悪い方向に向いた
数日後T子は霊能者の所に行った
そしてあの日以来運が悪くなったと詰め寄ると霊能者は言った

「実はあの時のお祓いは貴方の為に行ったのです
 あなたに憑いていた男の霊を除霊したのですよ。
 貴方を好きになった霊が貴方の犯すミスを防いでくれ貴方の気を引こうと宝くじや
 お金をギャンブルとして貢いだのです」

「冗談じゃない! 頼んでもいないのに勝手な事しないでよ!!
 おかげでお金も男性も皆私から離れちゃったじゃないのどうしてくれるの?」


「贈り物にはお返しがつき物なんですよ」
「・・・ それが何よ!」

「あの日ここに来ていなければ、貴方!今は男の元にいましたよ
  霊として・・・・」




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